プレファブハウスやコンテナをデザインよく改修する業務をすすめています。どちらかというとお手入れやメンテナンスをせずに使い捨てになるのがプレハブの末路です。当社の業務はプレハブのなかでもとりわけ、移動が可能な箱形構造の堅牢なプレファブや海上コンテナを対象としています。メンテナンスや間取りの変更、移設や増築、大規模な修繕などなど、構造的にまだまだ使えるものを早々に使い捨ててしまうことのないように、この取り組みをさせていただいています。まずは、構造の診断をし、そしてお客様のご要望を聞き取り、お客様にとってベストな回答を導き出します。
プレファブとは、あらかじめ工場でつくった部材を現場で組たてるという意味です。あらかじめ工場でつくる主要構造部をわれわれは箱形構造にしました。それは軽量鉄骨を溶接したものであったり、海上輸送用のコンテナを海外の工場でつくる場合もあります。
箱形構造にすることでボックスユニット単位で工場から輸送し現場では連結したり組み立てるという作業となります。狭い敷地に入りづらい、クレーン作業が困難な現場では建築がむずかしいというハードルはありますが、その代わり移設が容易であったり再利用も可能になります。そして何よりも堅牢です。箱形に溶接された構造は、自由な組み合わせにも十分な強度を確保できます。
今後、ますます大きな社会課題となるであろう、高齢化社会に向かう課程で顕著になる在宅介護問題、空き屋問題、職人不足による建築コストの上昇や東日本大震災後の仮設住宅再利用などの諸問題などの解決に取組ながらもデザインをおろそかにしない、スマートな建築を提供することが、プレファブデザインリノベーションと考えます。我々が提案する移動運搬可能な建築構造は、今後建築の世界に様々な可能性を広げるものと確信しております。